ひとりあそび2

GPM 瀬戸口×速水

​キルケさん(@Kirke_12)とTwitterで

盛り上がってバトンし始めた自慰からの瀬戸速バトン

キルケさん→私→キルケさん→私…という順番です

 細い指の腹で腸壁を擦り上げる。すでにそこは親指を除く四本の指を咥え込んでいた。いつしか仰向けとなり、みっともなくM字の形に脚を広げて腰を少し浮かせながら“少年”は己を慰め続ける。
「んぅ、あ、……ぁっ……ひ……ぅ」
 萎えたままのペニスから滴ったカウパー液は会陰を伝って、窄まった菊皺を濡らしては腸液と混ざり合い、中の肛門粘膜までをふやかしてゆく。トロトロになったそこを乱暴に掻き回し、足先を丸めながら中々達することの出来ないもどかしさに下腹の辺りがキュウと疼くのが分かった。
 否、敏感な身体は確かに自身が与える刺激にも健気に反応しているのは間違いない。
 だが、手前の前立腺への刺激ではとてもじゃないが足りない。指よりも固くて太くて、熱いもので奥の方をコンコンと突いて貰わなければ満足出来ない。速水を名乗る少年の思考は朦朧としながらも指を動かす事だけはやめなかった。そして、脳内ではとある妄想に浸る。
 ダメだと分かっている、はしたなく愚かであるという事も。けれど、我慢できなかった。
『気持ちいいよ、速水……速水のここはやらしいな、そんなに中に出されたいの? 吸いついてきてる』
「うん……っ中に、中に出して掻き回して……赤ちゃんの種欲しいの、ぁ……んっあ、あっ、だめ……瀬戸口くん……ッ」
 脳内で自分に語りかけてくるのは、クラスメートの一人である。
 いつも速水をからかっているのか、もしくは反応を見て楽しんでいるのかは分からないが、常にスキンシップと称して抱き締めてきたり臀部を撫でてくる瀬戸口隆之という名の女好きのオペレーター。
 からかい半分とは理解していても雌寄りに開発された速水にとって、彼の匂いも身体の厚みも、声の低さも全てが普段は鎮めている性の起爆剤のようなモノだった。
 瀬戸口のあの低くて落ち着く声で、いやらしい身体の隅々まで指摘されたらきっと恥ずかしいと思いながらも感じてしまう。骨ばった指で勃起した乳首を乳輪ごと摘まみ上げられて、コリコリと虐められつつ後孔に恐らく体格相応に立派であろうペニスを押し付けられるのだ。
 それを媚肉は悦んで受け入れる。
 男が悦ぶ括約筋の締め付け方、煽り方は熟知している。固く張ったカリ首で中を抉られながら、広い背中にしがみついて爪痕を残し、僕は子種をねだって――
「あっあ、あ、イく、イっちゃうっ……瀬戸口く……ッひっ、ぅう……ああっ!」
 ぐちゅぐちゅと指を動かす速度を速め、シーツを掴んでいた手で胸を弄り、固く腫れた乳首を摘まんで性感を高めながら歯を食いしばって達する。びく、びくっと断続的な痙攣が止まらない。挿入した四本の指を後孔が美味しそうに咀嚼するような動きをとるのが分かった。
 暫く呆然と天井を見上げて、呼吸を整えてから濡れそぼった後孔から指を漸く引き抜く。見れば指先はふやけきっており、指を広げてみると粘着質で、やや白く濁った淫汁がねっとりと糸を引き、速水は顔を赤らめた。
 そして、四本もの指を咥えていた後孔はまだ物欲しそうに口を開けてペニスが挿入されるのを待ち望んでいる。
「……足りないよ……」
 あんなの、大嫌いだったはずなのに。
 妄想の中の瀬戸口に、腰を押しつけられて中にたっぷりと熱い精液を注がれたそこは“本物が欲しい”と訴えかけていた。
 明日は確実に瀬戸口と顔を併せづらくなるだろうな、と罪悪感に息苦しさを感じながら手探りでティッシュの箱から何枚か取り出し、ふやけた指の皺まで綺麗に拭う。
 本当はまだ触っておきたい。けれど、足りないものは埋められない。余計に切なくなるだけだ。
 外に出て、彷徨いているであろう柄の悪い余所の小隊の男を誑し込むことだって速水にとっては容易いことであったが、そこまでするくらいなら火照る肉体を無理やり寝かしつけた方が良かった。
 脱ぎ捨てた下着と部屋着の短パンを早く履かなければ。まだ肌寒い季節、風邪を引いてしまってもおかしくない。
 だがその前に、手を洗って、この濡れそぼった後孔を拭って――そう、己の欲望を押し殺しながら寝る準備をしようとしたとき。
 ピンポーン、と間抜けな音に速水はビクリと肩を跳ねさせて大袈裟に驚く。続いて悪いことをしていたのが、母親にばれた幼子のような表情を浮かべた。
 インターホンの音。
 そう理解し、速水はハッとしてとりあえず慌てて下着と短パンを履く。
 濡れた感じが気持ち悪いが、後ですぐに洗えばいいと考えて、喉の調子を確認するため一度咳払いをしてから「はーい」と返事をした。
 こんな夜遅い時間に、誰だろうかと不思議に思いつつも、慌てていた速水はドアスコープを覗き込むことも忘れていた。
 チェーンロックを外し、鍵を開けて少し隙間の開けたドアから覗き込む。
「どちら様で……」
 すると、突然ドアを思い切り強い力で開かれて思わずよろめいた。
 速水が誰かを確認するよりも先に訪問者は玄関に押し入り、速水をドアから引きはがすと抱き締める。
 イタズラが成功したとでも言いたげな、クスクスと笑う声が耳元でする。
 低い声、嗅ぎ慣れた香水の香り、大きな体と逞しい腕。
 キュっと、下腹部が疼く。

「……瀬戸、口……くん……?」
「そ。ちょうど通りかかってさ、電気ついてたのが見えたから」

 瀬戸口はあえて耳元で答えながら、息を吹きかけていつもと同じようにイタズラを仕掛けてきた。しかし、今はマズい。速水の目がトロンとして、潤み始める。
 発情、してしまう。
 妙なプログラムを使われたときのような疼きと息苦しさ。そういえば慌てていて、胸をごまかす為のパーカーさえ羽織っていない。薄いシャツに、以前勃ったままの乳首が透けていて、それが瀬戸口に抱き締められた事によって押しつぶされている。
 ゾクゾクと何かが背筋を這った。

 一方、瀬戸口は一目でいいから速水を見たかった。
 先刻まで、胸糞の悪くなるような奇形の実験体がそこら中にホルマリン漬けされているラボに呼び出されていたのだった。
 岩田家、その父に当たる人物と会っていた。
 東原ののみに処方する薬の話から始まり、今後の“同族殺し”についてのことを聞かされるのだ。
 帰路の途中、車で自分を送る坂上に「ここまででいい」と止めさせてそこからは歩いていた。車を降りた地点から、自分の寝床までの帰り道に速水の家はなかったが、わざわざ遠回りをしてまで速水の家の方向へと無意識に向かっていた。息苦しさと寒さを紛らわすため、向かうのは普段であれば女の家であったが速水と出会ってからは少しずつ変化が訪れていた。
 だが、夜も遅い。
 電気が消えていれば、そのまま帰ろうと思った。付いていれば、その時は――賭けるように見上げた、速水が住むアパート。
 そこは瀬戸口を招き入れるかの如く、電気が灯されていた。
「速水……会いたかった」
 抱き締めた小さな体。暖かな子供体温、風呂に入っていたのか飾り気のない清潔な石鹸の匂い。
 柔らかな髪にキスをし、首筋へと唇を這わせて。そして、いつもならここで押し退けられるはずであるのに、速水は瀬戸口の腕の中で大人しくしていた。
 キョトンとする瀬戸口であったが、拒まないのであればと白い首筋にキスをして柔い肌を舐めてみる。
「ゃ、う……っ」
 同時に上がる甘い声。それでも拒まない速水に、瀬戸口は驚きながらも期待せざるを得ない。
 もっと、触っていいのだろうか。
 すっかり許された気となって、速水に回した手で細身にしてはやや肉付きの良い臀部を撫でてみる。速水は再び、愛らしい驚いたような甘い声を上げて瀬戸口にしがみついた。そんな速水の反応に興奮して、呼吸が荒くなりそうなのを堪えながら控え目に掴むと指を沈み込ませるように揉んだ。
 先ほどまで、速水が何をしていたかなど知らない瀬戸口はぐにぐにとその臀部を揉みしだく。
 ヒクヒクと息づいていて口を開いたままであった速水の後孔から、とぷりと少し白く濁った淫汁が滴った。

© 殴打

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